ゴーンの再逮捕はなぜ?特別背任罪をわかりやすく解説!

ゴーンの再逮捕はなぜ?特別背任罪をわかりやすく解説!

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今日ついに保釈かと見られていたゴーン容疑者。

ところが、とんでもないどんでん返しが見られました。

それは、特別背任罪による再逮捕というニュースです。

これがどんなことを意味するのか、検察側の意図や手法の苦しさは別記事で書かれていますので、そちらをご覧いただくとして、

 

この記事では特別背任罪とはどういう罪なのか、わかりやすく説明していきたいと思います。

過去にどういった経緯があったのか

実は11月27日頃には、特別背任罪があるのではないかとすでに報道されていたのです。

その時に疑惑として浮かんでいたのは次のような内容です。

2006年頃、当時日産社長だったゴーン容疑者は、自分の資産管理会社と銀行との間で、通貨のデリバティブ(金融派生商品)取引を契約したそうです。

このデリバティブ取引とはなんのことでしょうか。

非常に難しいもので、コレだけで一記事かけてしまいますので、わかりやすい解説を引用します。

デリバティブは、日本の江戸時代に、お米の取引で使用されていたようです。

例えば、お米の収穫できる10月に、農家の人が商人にお米を10万円で売っていたとします。

ただし、収穫量は、天候や害虫などに左右されてしまいます。

お米をたくさん収穫できる年もあれば、思ったほど収穫できない年もあります。

そこで、農家の人が安定的な収入を得るためにまだどのくらいのお米が収穫できるか分からない5月に、10万円で売るという約束を商人と交わします。

一方で商人のメリットですが、10月にお米の価格が12万円になっていた場合、2万円分得したことになります。もちろんその逆もあります。

つまり、デリバティブとは、このお米の例のように、リスクヘッジなどで使用される、約束・権利の売買と言えるでしょう。

https://okanenokyuukyuusha.com/deribathibutorihiki/より引用

わかりやすく説明するのに、またわかりにくい言葉が出てきました。リスクヘッジです。

リスクヘッジとは、「相場が動くことによる損失の危険を回避すること」と言えます。

リスク、つまり危険を、ヘッジ(=垣根)する、つまり防止するというわけですね。

 

ところが、ゴーン氏の思惑は外れ、2008年秋のリーマンショックによる急激な円高で多額の損失が発生しました。

担保として銀行に入れていた債権も下落し、担保不足になったということです。

担保とは、将来生じるかもしれない不利益に対して、それを補うことを保証するもののことを言います。

ですから、もし損失が生じた場合、例えば担保として入れていた物を現金にして損失を埋め合わせてもいいですよ、ということで預けておくもののことを言います。

普通であれば、この担保自体も少なくなったなら、なんとかしてお金をかき集めてでも担保を増やす、もしくは損失を埋め合わせるために責任を持った行動を取ることでしょう。

しかし、ゴーン容疑者は行なったことが違いました。

銀行側は、当然ゴーン元社長(当時)に担保を追加するように求めますが、ゴーン元社長は、担保を追加するのではなく、
損失を含む全ての権利を日産に移すことを提案したようです。

なぜか銀行側も了承し、結果、約17億円の損失を事実上肩代わりさせたというのが、11月27日時点での報道です。

今日の報道では、もう少し額が増え、約18億5000万円の損失を出したという報道になっています。

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これが特別背任とはどういうことか

では、この行為は特別背任罪に当たるのでしょうか。

デジタル大辞泉によると、特別背任罪について次のような説明が載っていました。

株式会社の役員などが、自己もしくは第三者の利益のために会社に損害を加える罪。会社法の罰則に含まれており、刑法の背任罪に対していう。

https://kotobank.jp/word/%E7%89%B9%E5%88%A5%E8%83%8C%E4%BB%BB%E7%BD%AA-104905#E3.83.96.E3.83.AA.E3.82.BF.E3.83.8B.E3.82.AB.E5.9B.BD.E9.9A.9B.E5.A4.A7.E7.99.BE.E7.A7.91.E4.BA.8B.E5.85.B8.20.E5.B0.8F.E9.A0.85.E7.9B.AE.E4.BA.8B.E5.85.B8より引用

つまり、「株式会社の役員」であるゴーン容疑者が「自己」のために「会社に損害を加え」ていますから、特別背任罪が成立する、という理屈です。

背任は「任に背く」と書きますよね。

つまり、会社に普通であれば利益をもたらすのが経営者としての責任なわけですが、その責任に背いて、自分の利益のために会社に損害を与えるということになります。

今回、東京地検特捜部は、この件に関して、ゴーン容疑者を立件、起訴できると踏んだので、この罪状で再逮捕したのでしょう。

ちなみに、この特別背任罪の時効は7年です。

この事件が起きたのが2008年ですから、10年経っていますので、時効が成立しているかとも見えるのですが、

容疑者が海外にいる期間は時効の期間に含めないということになっていますので、1年の3分の2は海外で滞在しているゴーン氏の場合、時効が成立してはいないという判断がなされたものと思われます。

まとめ

  • 2008年に、ゴーン氏が出した損失を自分で処理するのではなく、日産に肩代わりさせた
  • この行為が、会社役員としての任に背く、つまり特別背任罪に当たると判断された
  • 海外での滞在が長いゴーン氏の場合、時効は成立していないと思われる

とまとめることができると思います。

何ともややこしい、難しい事件でありますが、少しでも理解できれば、この事件の深刻さが分かると思います。

今後も特捜部とゴーン氏の綱引きから目が離せません。

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